患者さんの状態に応じた包括医療の提供を
当院には、慢性呼吸器疾患で頻回な痰吸引が必要な方、酸素療法を行う必要のある方等、継続的に医療行為が必要とされる方が中心に入院されている医療療養病棟、パーキンソン病などの神経難病をお持ちの方、脳卒中で重度意識障害があり全面的な医療及び介護が必要な方が中心に入院されている特殊疾患病棟があります。治療・介護はもちろんのこと、少しでも身体的機能、言語および摂食的機能など生活全般にわたり患者様の状態がより改善するように言語聴覚士を含む大勢のスタッフによるリハビリテーションにも力を入れております。
身体拘束の廃止
当院は平成16年11月に「抑制廃止宣言」を致しました。
身体拘束は、「高齢者の身体機能を低下させ、寝たきりの状態に拍車をかけるおそれがある」さらに、「人間としての尊厳を侵す行為につながり、また精神的苦痛を与えるなどその結果、死期を早めることにもなりかねない」と考えられております。ただし、期限の限定された治療のための最小限の抑制(ミトン着用など)も患者さんのためには必要な場合もあります。意味のない抑制は絶対に行わないこと、そのための監視を十分行い、身体拘束のないケアの実現に向け、さまざまな取り組みを病院全体で進めてまいります。
接遇の向上にむけて
当院の抑制廃止委員会では「身体拘束ゼロ」達成後の活動として、患者様に対する「言葉の抑制・言葉の暴力」を防止するため、全職員で「接遇向上」に取り組んでおります。現在、3か月に1度の頻度で、自己評価を全職員が行い、接遇改善が図られているかの確認と、その対策を行っています。また、年に2回、当院を利用されている患者様やご家族様にもアンケートで、ご意見やご要望を頂き、その一つ一つに対する当院の対応について病院ホームページや病院内掲示物にてご報告させていただいております。